NSKは、自動車用自動変速機(Automatic Transmission 以下ATと記載)の高性能化やハイブリッド車の高出力化などに対応できる高速スラストニードル軸受を開発しました。これらの変速機には、スラストニードル軸受が、数個~10個程度使用されており、荷重を支えながら変速機内のシャフトを円滑に回転させる役割を持っています。
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プレスリリース
2005年07月08日
日本精工株式会社 CSR本部 広報部
~ 自動車用自動変速機の高性能化やハイブリッド化に対応 ~
NSKは、自動車用自動変速機(Automatic Transmission 以下ATと記載)の高性能化やハイブリッド車の高出力化などに対応できる高速スラストニードル軸受を開発しました。これらの変速機には、スラストニードル軸受が、数個~10個程度使用されており、荷重を支えながら変速機内のシャフトを円滑に回転させる役割を持っています。
最近のATの動向として、燃費向上のためにオーバードライブの増速比を増やすこと(ATの多段化)や、ハイブリッド車においてはモータや発電機の高速回転化があります。それに伴い、変速機に使用される軸受は高い回転数で稼動することが要求されるようになってきています。
回転の厳しさを表す指標として、軸受のピッチ円径dm(mm)と回転数N(rpm)の積dm・N値があります。従来、スラストニードル軸受のdm・N値は、80万程度が限界でした。これに対し、NSKでは種々の解析や実験を行ない、主に保持器に対して以下の改良を加えることによりdm・N値120万の高速に耐えられるスラストニードル軸受を開発しました。
なお、dm・N値120万は、例えば工作機械主軸用軸受のレベルであり、AT用としては世界最高速のものであります。
今後、多段化により高速化が進むATや、高出力化が進むハイブリッド車に適用を進めていきます。