NSKは、ディスク上の情報を読み書きするヘッドの支持機構として、厚さ2.5mmの超薄型HDDに搭載を可能とした世界最小高さ>*1の極小ピボットユニット(以下ピボット)を開発しました。
厚さ2.5mmの超薄型HDDは、フラッシュメモリ型記憶メディアCFカードよりも薄く、さらに大きな記憶容量を有しています。使用されるピボットには、低摩擦に加え取扱い上から衝撃に強いことが求められます。
NSKは、ピボットに組込まれる軸や軸受の寸法及び軸受の保持器素材を最適化し、加工・組立てを改善して、ピボットの高さ寸法を極小化することに成功しました。
- ◆高さ寸法1.83mmを実現
- 軸受を新設計し、弊社従来最小高さ品に比較し、高さ寸法を約25%削減しました。
- ◆耐衝撃性を約25%向上
- 軸受幅を最小化するという限られた条件下において軸受の鋼球サイズを最大化し、耐衝撃性を従来最小高さ品に比較して、約25%UPしました。
- ◆低トルク化の達成
- 保持器の材料に、ナノファイバで強化した樹脂を活用し、最小肉厚0.1mmという薄さの保持器成形を可能にしました。従来の鉄製保持器と比較して低トルク化を実現しています。
NSKは、今回開発した技術を1.8インチ以下のピボットに活用し、HDDピボット全体で2007年には約100億円/年の売り上げを目指します。
本製品は経済産業省の地域新生コンソーシアム研究開発事業「大容量・超薄型ストレージデバイスの開発研究」にご使用いただきました。
>*1 2006年5月24日現在、日本精工調べ