Press Release

産業機械大型減速機向け高信頼性 円すいころ軸受・円筒ころ軸受を開発

~ 新形式保持器とオリジナル開発鋼の採用により高耐久化 ~

NSKは、産業機械大型減速機向けに、衝撃に強い新形式保持器を開発するとともに、減速機のギア摩耗粉に強いSAC鋼を採用した円すいころ軸受・円筒ころ軸受の量産技術を開発いたしました。

鉄鋼設備圧延機に代表される産業機械大型減速機は、メンテナンスの困難さから大型になる程、安定操業とメンテナンスコスト削減が強く求められています。本製品は、これらのニーズが強い鉄鋼メーカーを中心とした軸受ユーザからの要求により、製品化に至りました。

産業機械大型減速機向け高信頼性 円すいころ軸受・円筒ころ軸受

【製品の特長】

新形式『圧入ピンタイプ』保持器を開発し、保持器の強度が6倍に向上
今回新たに保持器(転動体のころを等間隔に配置する部品)を構成する部品であるピンと保持器側板のピン穴とのすきまをなくした新形式『圧入ピンタイプ』保持器を開発いたしました。
これにより、急加減速による大きな衝撃荷重が掛かる使用条件においても、保持器側板溶接部へ掛かる力を低減させ、保持器強度を向上させました。この新タイプ保持器の耐久性は、従来品に比べて6倍になり、高信頼性を実現しました。
オリジナル開発SAC鋼を使用し、ギア摩耗粉混入下での使用に対応
軸受潤滑剤にギア摩耗粉が混入する使用環境で、長寿命化に最大限効果を発揮する軸受材料としてNSKオリジナル開発SAC鋼を採用し、軸受鋼製の従来軸受に比べて、2倍の長寿命化を実現しました。

本製品の発売により、NSK鉄鋼設備用高機能軸受のラインナップを強化し、2008年に150億円以上の売上を目指します。

大型減速機用軸受の開発: 新形式『圧入ピンタイプ』保持器の開発

大型減速機用軸受の開発: 新形式『圧入ピンタイプ』保持器の開発

大型減速機用軸受の開発:ギア摩耗粉混入環境下に強い『NSKオリジナル開発 SAC鋼』の標準採用

大型減速機用軸受の開発:ギア摩耗粉混入環境下に強い『NSKオリジナル開発 SAC鋼』の標準採用