NSKは、グリース保持性能を飛躍的に高め、ボールねじへのグリース補給量の大幅な削減やボールねじ駆動部分のクリーン化に貢献し、射出成形機のメンテナンスを大幅に軽減する新開発のA1シール付きグリース保持型高速・高負荷ボールねじ「A1シリーズ」を開発し、商品化します。
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プレスリリース
2007年09月05日
日本精工株式会社 CSR本部 広報部
~ 電動射出成形機のメンテナンスの軽減に大きく貢献 ~
NSKは、グリース保持性能を飛躍的に高め、ボールねじへのグリース補給量の大幅な削減やボールねじ駆動部分のクリーン化に貢献し、射出成形機のメンテナンスを大幅に軽減する新開発のA1シール付きグリース保持型高速・高負荷ボールねじ「A1シリーズ」を開発し、商品化します。
近年の射出成形市場では、携帯電話などに代表されるIT機器用の小型部品から、液晶ディスプレイや自動車の大型部品まで、従来の油圧式に代わり回転モータとボールねじで駆動する電動射出成形機による生産が拡大しています。さらに、部品の薄肉・高精度化と成形サイクルの短縮化の要求によって、電動射出成形機の駆動ボールねじは、より高速・高負荷の厳しい使用条件となっています。
このような使用環境では、ボールねじの潤滑が大変重要で、極圧添加剤*含有のグリースを自動給脂する方法が一般的になっています。従来のボールねじナット両端に装着されているシールは、一般的にスキマ仕様であり、ナット内に補給したグリースの一部が外部に漏れ出るため、多量なグリース補給が必要で、ランニングコストも高くなっていました。また、漏れたグリースが装置内部に飛散し成形品などを汚染する対策として、ボールねじ周りにしっかりとした(高価な)カバーなどを設けていました。
NSKではこのような要望に応えるため、グリース保持性能が飛躍的に高くかつ低トルクのA1シール付きボールねじを開発し、グリース保持型高速・高負荷ボールねじ「A1シリーズ」として商品化します。
本製品の特長は次のとおりです。
* 極圧添加剤: | 大きい荷重が作用した場合に金属表面と反応して被膜を形成し金属面の融着を防止する |
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NSKは本製品のシリーズとして、電動射出成形機の射出用と型締め用に11種類のナット形式を用意し、2007年11月から受注を開始、2010年に20億円の売上を目指します。
ターゲット:電動射出成形機の射出用、型締め用ボールねじ