NSKは、クリーンルーム用ファンモータやポンプ用モータに広く使われているクリープ防止軸受の耐クリープ力、信頼性、耐油性を飛躍的に向上させた「クリープフリー軸受」を開発し、サンプル出荷を開始しました。
ファンモータやポンプ用モータ等で使用される軸受は、モータ組立て上の制約から、外輪とハウジング間をすきまばめ*1で使用されることが多く、軸受に偏心荷重*2が負荷された場合、条件によっては軸受とハウジング間でクリープと呼ばれるすべり現象が発生し、摩耗により軸受寿命を低下させる可能性がありました。特に、最近ではモータ軽量化のためアルミニウム製ハウジングの使用が増加しております。アルミニウムは従来の鋳鉄製ハウジングと比較すると熱膨張量が大きいため、軸受とハウジング間のすきまが増大し、クリープが起こりやすくなります。このため、クリープ防止が強く望まれています。
今回NSKはこのニーズにお応えし、以下の優れた特長を持つ「クリープフリー軸受」を開発、サンプル出荷を開始しました。
*1 すきまばめ: | 軸受と、軸やハウジングとの間にすきまが存在して装着された状態 |
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*2 偏心荷重: | 回転軸に対して方向が変化するラジアル(半径方向)荷重 |