NSKは、ステアリングのECU*2などのメカトロニクス機構とブラシモータ*3を一体化した世界最短、軽量・コンパクトで且つ高出力なコラムタイプ電動パワーステアリング(以下コラムタイプEPS)を開発しました。
電動パワーステアリング(EPS)は従来の油圧式パワーステアリングに比べ、燃費やステアリング制御機能に優れているため、大型車から小型車まで世界中で普及が進んでいます。近年、日本や欧州においては環境意識の高まりや、特に欧州において駐車スペースの確保のし易さから、従来に比べて格段に全長が短い小型車が登場しています。一方、新興国においてはモータリゼーションの進展を背景に、従来よりも一段と小さなクルマが登場しています。
本開発品は、ブラシモータとECU、トルクセンサ基板、ギヤボックスやトルクセンサコイルのメカトロニクス部の全てを一体化した機電一体システムの採用により、世界で最も短く、軽量・コンパクトなコラムタイプEPSを実現し、低燃費や車両の小型化に貢献します。
NSKはトヨタ自動車(株)の小型車「iQ」への本製品の採用を皮切りに、この機電一体型のコラムタイプEPSを日本、欧州、BRICsなどで今後益々需要が高まるコンパクトカー向けの戦略商品として、拡販をしていく計画です。今後世界的に進むクルマの小型化を支え、2010年までに年間50万本以上の販売を目指しています。
*1 | 2009年1月、NSK調べ |
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*2 ECU: | Electronic Control Unit、ステアリングの電子制御を行う装置 |
*3 ブラシモータ: | ブラシ(整流子)で電流を切り替えることで、コイルが回転するモータ |