日本精工株式会社(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長 大塚 紀男、以下NSK)は、NSKリニアガイド™の金属部品を銅・亜鉛を含まない仕様とし、更にNSKが独自開発した金属元素を含まないグリースを採用した「LIB製造設備用NSKリニアガイド™」を商品化し、販売を開始します。NSKは、本製品の発売を2011年1月から開始し、2013年に3億円の売り上げを目指します。また、本製品を12月1日(水)~12月3日(金)に幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される「セミコン・ジャパン2010」に出展します。
【開発の背景】
NSKリニアガイドは、自動車製造設備、半導体・液晶製造設備、搬送ロボット、工作機械などのあらゆる用途で幅広く使用されています。
繰り返し充電が可能な二次電池においては、現在のニッケル水素電池からリチウムイオン電池へと交代が進展すると予想されています。しかしながら、二次電池製造工程では、電池内へ金属粉が混入すると最悪の場合には発火事故に至る危険性があります。このため、製造工程で、電解液に解けない銅・亜鉛などの金属粉が混入しないように厳しい管理が必要となっています。
【製品の特長】
- ◆銅・亜鉛めっき部品のステンレス化
- 従来のリニアガイドには、グリースニップル及びねじなどに銅・亜鉛めっき部品を使用していますが、これらの部品にステンレス材を使用することで、リチウムイオン電池製造工程で電解液に溶けない金属粉(銅・亜鉛)の発生を防ぐことが可能となり、発火予防など安全性向上に貢献します。
- ◆クリーングリース(金属元素フリー)の採用
- NSKが独自開発した金属元素を含まず低発塵で潤滑特性が良く、防錆能力に優れたLGUグリースを採用しました。これにより、クリーン環境を維持します。
- ◆長期メンテナンスフリー化
- 潤滑ユニット「NSK K1™」の装着により、新鮮な潤滑油が常に供給されることで、潤滑油補給の手間を減らすことができ、長期メンテナンスフリー化が実現できます。
【環境対応】
本製品は環境負荷物質を一切使用せず、環境にやさしい製品です。