ダイバーシティ(幅広い人材の活用)
ダイバーシティ&インクルージョンの一層の推進
NSKグループは、性別や年齢、国籍、文化、ライフスタイル、価値観など、様々な背景を持った従業員がそれぞれの力を発揮することで新たな視点や考え方、アイデアが生まれ、競争力の強化やリスクの回避につながっていくと考えています。このため、多様な人材やその価値観などを受容(ダイバーシティ&インクルージョン)する組織・風土づくりを進めます。
ダイバーシティ&インクルージョンのロードマップおよび中期経営計画での重点施策
NSKグループは、2016年~2026年の10年間を大きく3つのステージに分け、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。
経営課題のひとつである女性の活躍に資する施策を推進するとともに、外国籍社員やLGBTQといった属性にも活動を広げることで、全体のダイバーシティ&インクルージョンを進めていきます。
また、多様な従業員を活躍させるには、多様な働き方を進めていくことが必要と認識しており、ダイバーシティ&インクルージョンと働き方改革を両輪で進め、意識の定着と行動改革を同時に推進していきます。
ダイバーシティのロードマップ
- 重点分野1:ダイバーシティ&インクルージョンの理解の推進
- 重点分野2:女性のキャリア形成への支援
- 重点分野3:外国籍社員などの活躍推進
- 重点分野4:両立支援(育児・介護・治療:取り組み等 仕事と生活の両立(関連ページ))
- 重点分野5:働き方改革(安心・安全・快適な職場づくり(関連ページ))
◆ダイバーシティの推進体制
NSKでは、2006年に「ダイバーシティ推進チーム」を設置し、仕事と家庭生活の両立ができる職場環境の整備などに取り組んできました。また2016年には「ダイバーシティ推進室」へ改組するとともに体制の増強を図りました。
ダイバーシティ推進室は、「社員一人ひとりの能力・特性を最大限活かし、働きがいのある企業風土・職場環境づくりを支援する」ことをミッションに、5つの重点分野を中心とした施策を展開し、NSKにおけるダイバーシティの推進活動のスピードアップを図っています。
ダイバーシティ&インクルージョンへの理解の推進
従業員一人ひとりがダイバーシティ&インクルージョンの重要性を理解し、多様な人材やその価値観などを尊重し受容する組織を目指し、以下のような取り組みを進めています。
《主な取り組み》
- トップコミットメントの発信(役員向けダイバーシティ研修、社長・役員・部門長によるダイバーシティメッセージの発信)
- ダイバーシティセミナー、研修
- ダイバーシティ講演会
- アンコンシャス・バイアス研修
- 社内ポータルサイト・SNSでの情報発信
- LGBTQセミナー
◆女性の活躍(キャリア形成)の支援
NSKでは、女性活躍を進めることを経営課題の一つと位置づけ、能力を発揮し、いきいきと活躍する女性従業員が増えていくことでダイバーシティ&インクルージョンを牽引・推進し、企業の競争力を強化したいと考えています。このため、採用における女性比率の向上や両立しやすい環境づくり、女性のキャリア形成の支援、女性が働ける職域を拡大しています。さらに、人数や職域だけでなく、マネジメント層の人材や価値観の多様化の布石として、グローバルで女性活躍推進の取り組みを実施しています。
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」の施行に伴い、NSKは女性の活躍に関する状況把握、課題分析を行いました。その結果を踏まえて行動計画を策定しています。
《日本の主な取り組み》
- キャリア・アドバンスメント研修(女性の係長層やその候補層が対象)
- ロールモデルの講演会
- 若手が先輩社員にインタビュー
- 営業部門の女性のワーキング活動:改善活動やスキル研修など
- 技術部門の女性のワーキング活動:社会貢献活動(リコチャレ※)
《海外の主な取り組み》
- 欧州ダイバーシティ会議
- 米州キャリア形成支援プログラム
※リコチャレ:理工系分野に興味、関心のある女性学生の進路選択を支援するために、内閣府男女共同参画局や文部科学省、日本経済団体連合会などが中心となって行っている取り組み
欧州ダイバーシティ会議での懇親の様子
NSK Americas Women's Development Programの参加者
◆グローバルな人材活用
世界各国においてNSKのグループ経営を支える優秀な人材が継続的に採用・育成され、適材適所の人材配置・異動が行えるよう様々な取り組みを進めています。具体的には、グローバルな事業運営上重要なポスト(グローバルポスト)を特定し、世界各地域の経営陣や人事部門と協議の上でリーダーとして必要とされる行動特性(コンピテンシー)を定めています。それらを共通軸として後継者計画を作成し、地域間異動を含めた意図的な人材登用・評価・処遇を行うとともに、選抜教育・リーダーシップ教育をはじめとする様々な人材育成プログラムを実施しています。また、国際間異動をサポートする共通ガイドラインの作成と運用など、国や地域の垣根を越えた人材活用を支えるインフラ整備にも取り組んでいます。
◆多国籍社員の活躍(日本)
日本における外国籍社員の活躍推進については今中期経営計画の重点分野に位置づけ、外国籍社員が自らのキャリア形成を行い活躍できる環境整備や職場風土づくりを進めています。
社内の情報のバイリンガル化や言語教育、風土づくりのための情報発信や教育を進めています。
《主な取り組み》
- 異文化研修
- 社内の情報のバイリンガル化
- ガイドブックの配布
- 言語教育・言語学習への支援・言語ツール
- 風土づくりのための情報発信
- 異文化交流・コミュニティ
◆高年齢者雇用(日本)
NSKでは、経験豊富なベテラン従業員の知識やスキルが事業の発展に役立つと認識し、定年後も希望する方に働く場を提供することを基本方針とし、2001年4月より再雇用制度を導入しています。今後も、従業員のニーズに即した雇用制度へと発展させ、ベテラン従業員の知見やノウハウを最大限発揮できる環境を整えることで、事業活動の持続的成長につなげていきます。
◆障害者雇用(日本)
NSKは、障害をもった方々に、その人に合った就労機会を提供していくことが、企業が担うべき役割の一つと考えています。特例子会社のNSKフレンドリーサービス株式会社では、国内4拠点で知的障害などをもった人々が活躍できる場を提供しています。今後も事業所を拡大し、さらなる雇用の拡大を推進します。
NSKフレンドリーサービスの従業員の仕事
◆見えにくい多様性への対応:LGBTQ(SOGI)
NSKは、性自認・性的指向(LGBTQ、SOGI)について、以下の考え方を明確にしています。
- 性自認・性的指向による差別を行わないと同時に、当事者の基本的人権を守ります
- 性自認・性的指向などを理解し、支援できるアライ(ALLY)を増やします
- 性自認・性的指向に関わらず活躍できる職場環境、企業風土をつくります
この考え方にもとづき、取り組みを進めています。活動が認められ、NSKはPRIDE指標にてゴールドを3年連続受賞しました。
※「PRIDE指標」について
LGBTQに対する企業などの取り組みの評価指標です。<Policy(行動宣言)>、<Representation(当事者コミュニティ)>、<Inspiration(啓発活動)>、<Development(人事制度、プログラム)>、<Engagement/Empowerment(社会貢献/渉外活動)>の5つの項目でLGBTQへの施策を評価するもので、総合的に「ゴールド」、「シルバー」、「ブロンズ」の3段階で表彰されます。
《主な取り組み》
- 啓発活動:社員向けセミナー・講演会・eラーニングなど
- トランスジェンダーガイドライン
- 同性パートナーも福利厚生の対象とする就業規則の整備
- 相談窓口の設置
- 相談窓口向け研修
- ALLYコミュニティ活動
- ALLYステッカーとバッジ配布
- 子ども向けLGBTQイベント
- 「誰でもトイレ」の設置