サプライチェーンマネジメント
基本的な考え方
NSKの事業は多くのサプライヤーに支えられて成り立っています。NSKは、サプライヤーの皆様を「NSKにとって不可欠なビジネスパートナー」と考え、信頼関係を構築しながら、相互に発展していくことを目指しています。公正・公平で、社会や環境への影響に配慮した調達活動を行うことを基本に、持続可能な社会の実現に向けてサプライチェーン全体で取り組んでいます。
◆NSK調達部門のミッション
サプライヤーの皆様との公正・公平・透明な取引を通じて、高いレベルのQuality(品質)・Cost(コスト)・Delivery(納期)と安定調達を実現し、収益の向上とコスト競争力強化に貢献していきます。サプライヤーの皆様と、コンプライアンスを遵守し、CSR調達に取り組むことで、持続可能で責任ある調達を実践していきます。また、グリーン調達基準、サプライヤーCSRガイドラインをサプライヤーの皆様と共有し、サプライチェーン全体でのCSR活動を推進していきます。
調達本部新中期経営計画2026(MTP2026)
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◆方針
NSK調達基本方針
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◆NSKサプライヤーCSRガイドライン
「サプライヤーCSRガイドライン」をグローバル約1,700社の主要サプライヤーへ配布し、競争法や贈収賄防止法の遵守などのコンプライアンスへの取り組み、児童労働・強制労働の禁止や労働安全衛生などの人権・労働への取り組み、CO2排出削減などの環境への取り組み、紛争鉱物の使用回避など地域社会への取り組み等を要請しています。
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◆NSKグループグリーン調達基準書
温暖化対策や省資源・リサイクルの推進、環境負荷物質の管理など、サプライヤーの皆様とともに、部品・材料の段階からサプライチェーン全体で管理を進めるための基準をまとめています。
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体制
◆グローバルサプライチェーンマネジメント推進体制
NSKグループでは、サプライチェーン全体で社会的責任を果たしていくために、調達本部(本部長:執行役常務)が中心となり、関連する機能部門やNSKグループ内の生産・調達管理部門と連携しながら、サプライチェーンマネジメントを推進する体制を構築しています。
また、グローバル各地域の調達責任者を集めて年に2回開催しているグローバル調達会議では、調達に関する方針の共有とCSR調達などの関連施策の進捗状況についてレビューを行っています。
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目標と実績
◆中期経営計画2026(MTP2026)目標、各年度の目標と実績
方針 |
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MTP2026 | 目標 |
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2023年度 | 目標 |
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実績 |
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2024年度 | 目標 |
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取り組み
◆NSKグループのサプライチェーンの主な内訳
NSKグループは、グローバルで約1,500社(地域間の重複調整後)の直接材サプライヤーの皆様との取引があります。
NSKグループ地域別サプライヤー比率(サプライヤー数)
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※ 地域間の重複調整後
◆信頼関係をベースとした安定調達
サプライヤーの皆様へのNSKの価値創造の共有
NSKグループでは、毎年、調達方針説明会を開催し、主要なサプライヤーの皆様に人権・労働や気候変動対策などの社会的要請の高まりやお客様から求められている事項を伝え、労働安全やCO2排出量の削減などNSKが取り組んでいただきたい内容を説明し、サプライチェーン全体で歩調を合わせた活動の実践を要請しています。2024年5月に開催した調達方針説明会には、87社に参加いただきました。また2023年度には、NSK人権方針や取り組みに関する動画を一部のサプライヤーに配信し、意見・感想などフィードバックをいただきました。
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調達方針説明会
適正取引の推進
下請代金支払遅延等防止法をはじめとする関連法令、日本自動車工業会および日本自動車部品工業会の自主行動計画等、政府や産業界の動向を踏まえて、NSKグループでは調達業務にかかわる者が留意すべき事項に関する解説と、問題視されやすい行為類型に対する対処指針を記載した社内マニュアルを2017年に整備し、その周知徹底を行い、適正取引の実践に努めています。
パートナーシップ構築宣言
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通報窓口
NSKグループでは、サプライヤーの皆様からのご指摘・ご意見に基づき、早期に問題を把握して是正措置を講じるための通報制度(ホットライン)を設けています。例えば、日本の場合、NSKのCSR本部長と社外の弁護士の2ヵ所をホットラインの窓口とし、サプライヤーの皆様が不利益を被ることなく、安心して制度を利用できるように配慮しています。また、リーフレットを配布し、通報制度の周知に努めています。
◆サプライチェーンのリスクの特定と管理
サプライチェーンのリスク管理
NSKグループは、サプライヤーの皆様に「NSKサプライヤーCSRガイドライン」や「NSKグループ グリーン調達基準書」を理解し、遵守すべき事項に賛同・同意をいただけることを確認するとともに、取引基本契約書にESG(E:環境、S:社会、G:ガバナンス)に関する条項を盛り込んでリスク管理を強化しています。調達金額や調達ボリューム、調達部品の重要性、代替可能性、環境負荷物質や紛争鉱物の含有懸念、地震や風水害などの被災の影響等を考慮の上、NSKのサプライチェーンにおける各サプライヤーのリスクを判断しています。
リスクが大きいと予想されるサプライヤーを重要管理対象に位置づけ、財務状態のチェックやCSR診断(自主点検)などを通してリスク評価を行い、対象のサプライヤーおよび設計、工場部門等社内関連部署とも連携してリスク低減に向けて必要な施策を実施します。また、新規取引開始時に実施する審査では、経営体質、環境や労働を含む法令違反の有無、品質管理や環境管理の状況などを確認しリスク回避に努めています。
・経営/財務健全性
・QCD(品質・コスト・安定供給能力)の取り組み
・技術力、開発力
・CSRの取り組み(環境・労働安全・防災・紛争鉱物等の取り組み)
サプライヤーCSR診断
NSKグループでは、サプライヤーの皆様に対してCSR診断(自主点検)を要請し、活動実態のモニタリングを実施(隔年実施)するとともに、その評価結果をサプライヤーの皆様にフィードバックしています。日本では2022年度に自主点検を実施し、約500社のサプライヤーに対応を依頼、約90%のサプライヤーより回答を頂きました。調査の結果を各社にフィードバックし、労働災害の未然防止対策の強化やグリーン調達のレベルアップ等判明した課題への対策を求めました。海外サプライヤーに対しても、各拠点より自主点検によるモニタリングを実施しています。人権や環境については各地域での要求が厳格化してきており、サプライヤーの皆様と連携してレベルアップに取り組みます。
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◆サプライチェーンBCPの実効性の強化(日本)
災害などの発生時に、サプライヤーの被災状況や問題をすばやく把握し、サプライヤーと連携して必要な対策が的確に取れる体制の構築に取り組んでいます。有事の際の連絡に用いる「サプライヤー安否確認システム」を適切に活用できるよう、定期的に訓練を実施しています。また、サプライチェーンのリスクマネジメントを強化するため、主要サプライヤーにBCPの策定を要請し、その取り組み状況を確認しています。