Press Release

日本精工とTOPPANエッジ、温度センサー搭載RFIDタグを活用した産業機械設備向け保全管理システムの共同開発を開始

~幅広い産業機械のメンテナンス作業負荷を低減~

  • 産業機械設備の保全管理に向けた温度センサー搭載RFIDタグを共同開発
  • 温度センサー搭載RFIDタグにリーダーをかざすことで個別の情報を一括読み取り
  • 取得したデータを管理、分析する保全管理システムも開発

日本精工株式会社(本社:東京都品川区、取締役 代表執行役社長・CEO:市井 明俊、以下 NSK)とTOPPANエッジ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:添田 秀樹、以下 TOPPANエッジ)は、温度センサー搭載RFID *1 タグを活用した、産業機械設備向け保全管理システムの共同開発を開始したことをお知らせします。本開発品は2023年11月29日(水)~12月2日(土)に東京ビッグサイトで開催される「2023国際ロボット展」および11月28日(火)~12月2日(土)に幕張メッセで開催される「IPF Japan 2023 国際プラスチックフェア」に参考出展します。

概要

本システムは産業機械設備に取り付け可能な ①温度センサーを搭載したRFIDタグと、そのタグに対応した ②RFIDリーダーおよび ③取得したデータを管理分析可能なシステムで構成されています。温度センサー搭載RFIDタグを保全対象となる軸受や直動製品などの近傍に取り付けておき、機械設備の稼働時や点検/保守の際にRFIDリーダーをかざすだけで複数のID情報と温度情報を一括で読み取り、効率的な管理をすることができます。NSKの産業機械設備のノウハウとTOPPANエッジのRFIDタグの設計技術を掛け合わせることで、産業機械設備向けの新しい保全管理システムを実現し、産業機械や設備の点検/保守履歴の見える化による作業効率向上や、現場で保守履歴・温度推移が確認可能になることによる予防保全の効率化を目指してまいります。

システム構成
システム構成

開発の背景

近年、センサーを常設することで機械設備の状態を監視し、トラブルを未然に防ぐ予知保全のニーズが高まっております。一方で、従来から生産現場においては、機械設備のトラブルを未然に防ぐために人手による定期点検および予防保全が行われており、多大なリソースが掛かっています。

NSKとTOPPANエッジはこのような現場の作業を効率化し、作業負担の軽減と安全性のさらなる向上に貢献します。

本システムの特長

1. バッテリーレスかつ金属に対応した温度センサー搭載RFIDタグ *2

今回開発したRFIDタグは、産業機械設備の金属面の電波干渉を受けても通信が可能です *3

温度測定に必要な電力もリーダー側から無線で給電されるパッシブ方式 *4 で設計しているため、バッテリーレスでメンテナンスの手間が軽減されます。

また、独自のアンテナ設計と基板構成の最適化により小型でスマートなため、貼り付ける場所を選びません。

2. 点検や保守の履歴記録を自動化

RFIDリーダーにて取得したID情報と温度情報から、点検/保守の履歴や過去からの温度推移の他に、製品番号や稼働開始日など、様々なデータをより早く容易に記録/照合できます。

今後の目標

NSKとTOPPANエッジは、2024年度のパイロットユーザーによる実機検証の実施を目指します。

問い合わせ先

日本精工株式会社 コーポレート・コミュニケーション部
メールアドレス:pr-dept@nsk.com
TOPPANホールディングス株式会社 広報本部
メールアドレス:kouhou@toppan.co.jp

NSKについて

NSKは、1916年に日本で最初の軸受(ベアリング)を生産して以来、100年以上にわたり軸受や自動車部品、精機製品などのさまざまな革新的な製品・技術を生み出し、世界の産業の発展を支えてきました。1960年代初頭から海外に進出し、現在では30ヶ国以上に拠点を設け、軸受の分野で世界第3位、また電動パワーステアリング、ボールねじなどにおいても世界をリードしています。

企業理念として、「MOTION & CONTROL™」を通じて円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざすとともに、グローバルな活動によって、国を越えた人と人の結びつきを強めることを掲げています。2026年に向けてNSKビジョン2026「あたらしい動きをつくる。」を掲げ、世の中の期待に応える価値を協創し、社会への貢献と企業の発展の両立を目指していきます。

TOPPANエッジについて

TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANエッジは、DXを支援する高度なソリューションやペイメントサービス、デジタルとオペレーションを融合した「Hybrid-BPO®」など、「情報」を核としたさまざまな事業の展開を通じて、企業や社会の課題解決に取り組んでいます。

近年、「DX」に欠かせないキーテクノロジーとして、RFIDに代表される自動認識技術に注目が集まっています。TOPPANエッジでは過去20年来、RFIDの開発・製造に取り組み、さまざまなユースケースを実現してまいりました。これまでの経験値、蓄積した技術力を生かし、「ビジネスに変革を、社会につながりを。」のビジョンのもと、お客さまのビジネスプロセス変革をリードし、より安心で快適なコミュニケーションを社会に創り出していきます。

TOPPANエッジについては、以下のURLからご覧ください。

  • *1 Radio frequency identificationの略。電波を用いて非接触でデータを読み書きする技術。
  • *2 タグが接する表面温度の測定が可能。温度ロギング機能はありません。
  • *3 周辺の電波環境や使用環境によります。
  • *4 電源を持っていないタグが読み取り機(リーダーライタ)からの無線電力を使用して応答通信する方式。
  • * 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
  • * 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。