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ベアリングは、日常生活で使用する「動くモノ・回転するモノ」のほとんどに使われています。
一軒の家を例にすると、洗濯機やエアコン、冷蔵庫、掃除機、換気扇といった生活を快適にする家電製品に使われています。その他、パソコン、プリンターといったビジネスに欠かせない製品にもベアリングが使われています。
エジプトと並んで都市文明を開花させた古代メソポタミアのレリーフにベアリングの原理が描かれています。建造物を作るためには巨石や石像の運搬が必要ですが、大きくて重い資材の運搬は容易ではありません。そこで、資材の下に丸太を敷き、その上を転がすことで大きな摩擦力を低減し、資材の運搬を可能としました。これはまさしく「転がり接触」です。この原理を利用し、ピラミッドなど現代に残る遺跡の数々が生み出されました。
歯科の治療で使用されるデンタルドリル(デンタル・ハンドピース)には、内径3mm×外径6mm×厚さ2mmと小型の超精密ベアリングが2個組み込まれています。このベアリングは「1分間に40万回転」という驚異的な速さの回転を実現しています。
超高速、超正確な回転によってデンタルドリルの振動を限りなく減らし、治療時の痛みを大幅に軽減しています。
ベアリングが取り付けられた軸の回転速度以上に転動体は高速回転します。国際線旅客機用ジェットエンジン(V2500)の主軸に取り付けられるベアリングの転動体は、秒速 160m、時速 580kmにもなります。高性能高速ベアリングが、ジェットエンジンの速く強く長い回転を支え続けるからこそ、ビジネスパーソンや旅行者は安心して世界中を飛び回れるのです。
ベアリングは用途に合わせて様々なサイズのものがつくられています。小さいものでは外径2mmサイズのものもあります。デジタル化を支える通信基地局や、さらにはドローンといった新しい分野でもベアリングが活躍しています。また、再生可能エネルギー分野では風力発電向けで大型のベアリングが使われています。大型ベアリングは用途にもよりますが、外径がヒトより大きいサイズのものもあります。(特に大きいもので約6m)
NSKが産業発展の要となるベアリングを日本で初めて生産したのは、設立の1年前である1915年。そこから会社を設立し、ベアリングの量産を開始しました。その後、1955年以降に家電製品や自家用車の普及に伴い、ベアリングの静音性、耐久性などが進化していきました。
回転軸のブレが大きいと機械の精度は落ちてしまいます。回転軸を支えるベアリングには、この「ブレ」を減らす役割があります。パソコンの外部記憶装置「ハードディスク」の軸心のブレはなんと100nm(1/10,000mm)以下。この超高精度の決め手となるのが、「玉」や「ころ」などの転動体の精度です。
天気予報や衛星放送、位置情報など私たちの暮らしを快適にするこれらの情報は地球の周りを回っている人工衛星から送られてきます。この人工衛星には「フライホール」という正確な位置や向きを保つための装置が組み込まれています。このフライホールの動きを支えているのが超精密なベアリング。ここで使用されるベアリングは宇宙空間のなかで、15年もの間、働き続けています。
最も低い温度で使用されるベアリングは、宇宙ロケットの液体燃料ポンプに組み込まれていて、-253℃の液体水素の中で回転しています。
一方、最も高い温度で使用されるベアリングは、医療現場で使用されるCTスキャナに組み込まれていて、300〜500℃の中で回転しています。